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障害を持った愛犬と共に元気に暮らす! 60日間 アフター 仕掛け


障害を持った愛犬と共に元気に暮らしたいという
夫婦の願いをかなえるため、
通称「車椅子の犬と住む家」を劇的に大改造する。
依頼者の夫妻(共に60歳)は、
8歳になる愛犬グリを飼っているが、
一昨年の暮れに交通事故に遭い、下半身が不自由に。

以来、
ご主人が手作りで作った車いすで散歩させるなど、
付きっきりの介護生活が始まった。

しかし、
障害を持つ犬の面倒を見るには今の家はとても不便。

日中、
夫婦と2匹の犬(母犬グリ、子犬チビ5歳)が
大半を過ごすのは、たった3畳しかない居間。

夜、
一緒に寝る寝室までグリを連れて行くにも、
廊下は狭く、
また、極端に小さな玄関は散歩に出るのも一苦労だ。
さらに、トイレが、増築された物置きの奥にあるなど
人間にとっても住みづらい家。

このままの生活が続けば、
夫婦は精神的にも追い込まれていくのは必至。
障害を持った愛犬と共に元気に暮らしたい。

自然の恵みを住宅の中に取り込み、
住む人に生きる喜びと元気を与える家造りを
モットーとしている匠は果たして、
この家をどのようにリフォームするのか?


2004.06

茶色の犬が主役グリ、白い犬は、チビ
( グリ 2010 07 16 永眠 )

  リフォームの設計手法は?
  すまいは、家族の成長にあわせて刻み込まれた記憶がつまった空間です。古きよきもの、家族が大切にしてきたものを尊重しながら、生活する人にやさしい空間づくりに専念します。  また、間取りは小さな部屋の組み合わせでなく、大きな空間を、使い勝手で仕切れるような柔軟な間取りに変えることで、より使いやすいものにしたいと考えています。  絶えず上記をイメージし、さらに、住まいの中に自然を取り込むことで、光、影、風、雨等の繊細で神秘的な美しさと共に暮し、時と季節が感じとれる豊かな空間、自然と共生できる住まいづくりをめざしています。



  リフォーム設計のポイントは?

  01. 極力、自然光だけで暮らせる家または、部屋にする。(より明るく)
  02. 人に触れるところは、木などの素材を使う。
(より優しく)
  03. 家の中に風をとおす。(よりここちよく)
  04. 歩くところは、段差をなくす。(バリアフリー)
  05. 構造体の補強。(地震に強く)
  06. キッチン等の水廻りは、コンパクトに計画。(配管等のトラブル防止)
  07. 外観は奇をてらわず、内部は大胆に。(以前の面影を残す)
  08. 自然素材を使用する。(健康的)
  09. ペットも快適に(共存)
  10. 家族にとって大切なものを再利用する。(愛着)
  11. 収納スペースを増やし、生活する場をすっきりとする。(より美しく)
  12. 狭ければ立体的にスペースを確保する。



  長く愛着の持てる 家づくりの秘訣は?
コストからすまいをイメージするのではなく、夢をどう形にするかを家族みんなが参加し、建築家と語り合い、建てるまでのプロセスをもっともっと楽しみましょう。住宅は、記憶の箱ですから、そういったものがあれば結構愛着がもてますよ。


愛犬グリ&チビと共に生きていける空間へ リフォーム開始
CLOSE OPEN
 建具で仕切られたそれぞれの部屋が、開放されると大きなワンルームになります。ここが、テラスとつながり、外と内があいまいでさらに大きな空間になります。グリが、太陽のもとで元気よく遊べる空間です。正面には、動く格子があります。  建具を開放したイメージ--光と風を感じながら、グリと共生する空間が輝いてきます。
ROOF FRAME
 屋根を強調して、みました。 色は、関係ないです。(あくまで 検討用です)  既存の構造は、調査しますが、見えないところは、CG等で仮定して、構造の補強を計画しました。
FORM FACADE
 ウッドテラスとリビングがバリアフリーで一体化できることで、愛犬グリが 思いっきり自然のもと、生き生き暮らせるようにと考えました。この時点でほぼ最終の形がイメージできました。  正面のイメージです。--既存の建物とは、がらっと違った雰囲気にしています。とにかく、格子を動かせるようにして、建物の表情を変えられるものにしたかったです。なお、格子の向こうにすけて家事室が見えています。内部からは、既存の庭を望むことが、できます。
PLAN COMMENT
 リフォームは、図面がなかなか書けません。
現場で解体をしながら、その場でスケッチをして、アトリエで図面にする作業が完成まで続きます。 また、解体と同時にイメージの検証もしていくことになるので、まるっきりちがったアイデアを現場監督さんに、提示することもあります。ここで、お互い くじけぬように、がんばらないとだめです。さらに、時間との勝負なので、多くの透視図を書いて、大工さん、職人さんが すぐにイメージをつかめるようにと現場に貼ってもらいます。
 全体のイメージです。--キッチンをリビングとデッキに面して、いつでも、どこからでも グリがみれるし、グリも安心です。 完全なバリアフリーで、ウッドテラスと一体化した空間を創りたいと思いました。
キッチン 廊下
 家事室からキッチンをみています。コスト上、キッチンの後ろがわの 外壁は 手をいれていません。既存の掃き出し戸の中ほどに、敷居をつけてもらって、障子をいれました。  寝室前の廊下から リビングをみてます。既存のアイランド型システムキッチンに、伸縮式のテーブルを格納しました。
キッチン 和室
 キッチンからリビングをみています。 あくまで、視線は開放的に!!!!  和室からリビングをみています。和室は、一段高さを上げています。こうすることで、堀コタツと収納引き出しができ、愛犬は、ここには入ってきませんよ。
リビング リビング
 玄関側から一体化するリビングとウッドデッキをみています。  テラスから、キッチンをみています。
ウッドデッキ リビング
 キッチンから ウッドデッキを見下ろしています。テラスで遊ぶ グリを見ながら、家事ができます。  ウッドテラスから キッチン、和室を見ています。
間取り 近江八幡
 プランに細かく チェック項目を記入しています。
工事に関わるスタッフに、ポイントを理解しやすく解説してあります。
 現場の道路に設置してあった下水のふたです。なんかいいですねーー。

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